#イベントレポート

「おうちにかえろう。病院」夏祭りイベント開催!

病棟スタッフの
アイディアで生まれた
夏祭りイベントを
レポート!

2024年10月28日

SHARE

「おうちにかえろう。病院」夏祭りイベント開催!

みなさんこんにちは!TEAM BLUE広報チームです。
先日「おうちにかえろう。病院」の2階病棟で、夏祭りイベントが開催されました!

実はこの夏祭りイベント、2階病棟で働く看護師や作業療法士たちのアイディアによって生まれた企画なんです。今回のTEAM BLUEコラムでは、イベントのリーダーを務めた作業療法士の松﨑さんにインタビューをしながら、当日の様子をレポートしました。ぜひ最後までご覧ください。

夏祭りイベントが立ち上がった理由を教えてください!

 夏祭りイベントの企画が生まれたきっかけは、大きく2つありました。1つ目は、”入院している患者さんに季節の変化を感じてもらいたい”という想いです。 

私たちは、入院中の患者さんをケアさせていただく際、
「今日はとても暑いですね~」

など、声をかけることがあるのですが、1日のほとんどの時間を病棟内で過ごす患者さんからは

「そうなの?全然分からなかった」
「私は外に出ないから、全然知らない」
といったお返事をいただくことがあります。

そのほかにも「今日は何月何日かわかりますか?」と伺っても、暦を把握できていない患者さんもいるので、「おうちにかえろう。病院」に入院している患者さんに、”季節の変化を感じてもらったり、認知機能を維持できるきっかけづくりができないか”スタッフで模索していました。

2つ目は、”患者さんが離床するきっかけをつくりたい”というものです。この離床というテーマは、度々スタッフの中で議論に上がっていました。患者さんがご自宅にいる間は、食事や入浴でベッドを離れる機会がありますが、入院中は私たちが食事や入浴のサポートをさせていただくので、患者さんは1日の大部分をベッドの上で過ごされます。その一方で患者さんが離床をしても、病院ですることがない・・といったジレンマを抱えていました。

そこで患者さんに、季節の変化を感じてもらいながら、離床できるきっかけづくりができないかと考えた結果、夏祭りイベントを病院で開催することが決まったんです。

企画リーダーの松﨑さん

患者さんと一緒につくる夏祭り

 企画を進めていく中で一緒に創り上げてくれる仲間も加わり、本格的に夏祭りイベントの開催に向けた準備が始動しました。

私たちがこのイベントでこだわったポイントは、患者さんに「夏祭りだ!」と感じてもらう雰囲気づくりです。

具体的には以下3つのことを意識しました。

私たちはまず最初に、患者さんが実際に体験してきた夏祭りの雰囲気や遊びを提供できればと思い、数十年前の夏祭りにはどんな遊びが体験できたのか、情報を集めました。病院という限られた環境の中で実現可能な遊びを選んだ結果、今回はヨーヨーすくい・輪投げ・射的を選びました。

そして、自分たちで夏祭りイベントのチラシを作成して、患者さんに夏祭りイベントを開催することを知ってもらう工夫をしたり、患者さんとお話をする際には「あと3日で夏祭りですね~」などのお声がけをして、いよいよ夏祭りが来るぞ!という雰囲気づくりをしました。

3つ目は、私たちスタッフだけでなく、患者さんと一緒にイベントをつくりあげることを意識しました。当日は患者さまも私たちスタッフも、お面を被ってお祭りを楽しんだのですが、実はこのお面、患者さんと一緒に制作したものなんです。

患者さんにお面づくりのお手伝いをお願いさせていただくと、笑顔を浮かべながら細かい作業を手伝ってくださる方もいらっしゃいました。お面づくり1つでも、その方の個性や知らなかった一面を知れるきっかけになったような気がします。

夏祭りイベント会場に続々と集まる患者さんたち♪

 迎えた当日、夏祭りの装飾を身にまとった病棟は、風鈴や太鼓の音色が響き渡り、患者さんが五感で季節を感じられるような空間に生まれ変わりました。夏祭りイベントがスタートする時間を迎えると、続々と患者さんやご家族がイベント会場に集結。普段と違う病棟の雰囲気に、集まってきてくれた皆さんもとても柔らかい表情を魅せてくれました。

参加してくださった方々が、一緒に制作したお面を身にまといながら、昔懐かしい「輪投げ」や「射的」を楽しんでくださる光景を見て、運営スタッフたちも自然と笑みがこぼれました。そして、ベンチに座って談笑したり、夢中で遊びを楽しんだりする患者さんたちの姿を見て「この方、こんなに喜んでくれるんだ・・!」と、嬉しい気持ちと同時に、驚きも生まれました。思い思いのひとときが過ぎる夏祭り会場の光景は、まるで本当に町で開催されているかのような風景でした。

夏祭りイベントで感じたこと

 夏祭りイベントを通して、患者さんの意外な反応を見ることができたと感じています。普段は物静かに過ごしていらっしゃる方が、ヨーヨーすくいをしながら、とびっきりの笑顔を見せてくださったり、お面づくりをとても集中して丁寧に制作してくださる姿を見れました。

私たちは、患者さんが入院している間の姿だけでは”その人らしさを知りたくても、知れきれない”ことがあります。ですが、それぞれの姿でお祭りを楽しんでくれる患者さんを見て「これが本来のその人らしさなのかもしれない」そんな風に感じたイベントになりました。

今後もこういったイベントを通して、患者さんの“らしさ”をもっと知っていけたらいいなと感じています。


いかがでしたか?
今回のコラムでは、TEAM BLUEのスタッフが企画して行われた夏休みイベントについてご紹介しました。

ここで働くスタッフたちは、

・患者さんがどうしたら自分らしく過ごせるのか。
・それを実現するためにはどうすればいいのか。

そんなことを考えながら、多職種のチームを巻き込みながらカタチにしていきます。

「おうちにかえろう。病院」の雰囲気を知りたい方は、カジュアル面談や病院見学を随時実施していますので、ぜひお気軽にお申込みください♪